cranehilldisplay について

大好きなミニチュアモデルを身近に置くことは とても楽しいことです。 このモデルを実体感のある地面、道路、 情景の中に置いてあげれば 何倍ものイメージのふくらみと臨場感を 味わうことが出来るでしょう。 クレインヒルディスプレーは、 模型をより実感的に飾るための ジオラマ・情景模型を製作しています。

壁塗料で作る岩の複製

情景模型を製作するとき、岩や石垣、石積みの壁など複製出来たら良いなと思うものがあります。
その場合これらの原型を造り、シリコーンゴムで型を取って石膏などで成形することがありますが、この成型品は強度を得るためある程度の厚みが必要で、目方も重くなりまた切断することも大変でした。
今回の岩の複製は塗料を薄く固め、間にガーゼをはさんで強度を保ち、これをハサミやカッターナイフで切断して使用するというものです。

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使用した塗料は エスケー化研株式会社のベルアート という壁塗料を使いました。 これはひび割れを防ぐためか適度な弾力があり、また 壁模様の成型も行なうため、乾燥後の角のダレもなく大変使いやすい塗料です。
ただ小さな缶での販売がないようなので、ご紹介するには少し問題があると思いますが。
私は他の塗料を試していないのでわかりませんが、弾力性があって乾燥後にある程度のシャープさを保持出来るパテなどでも使えるのではないかと思います。
また木工ボンドと砂を1:1に混ぜたものを薄く塗り、乾いてからまた塗って2~3回繰り返せば使えます。 ただFRPのような硬さになりますので切断するのが大変です。

まずシリコン雌型の内側に石けん水を塗って乾かし、次にベルアートを原液のまま型内面に良く塗り込みます。

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ウォルサー社の岩成形用ゴム型を使う場合は特に入念な離型処理が必要です。

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塗料の薄い部分はわりと早く(1日位)で乾くのですが、奥まで入り込んだ塗料が乾くには3日位かかります。
反り返してヒビ割れが起きるようでしたら乾きましたので、このまま上にまた塗料を塗り・・・

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全面に塗り終わりましたらガーゼを乗せ、先に塗った塗料と一体化するように硬めの筆でたたくように塗ってゆきます。

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これが乾くのを待って(3日位かかります)端から静かに剥がして下さい。 溝深く入っているところは乾ききっていないところもあります。

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必要に応じてハサミなどで切って使用します。
塗料の中に細かい砂が入っているため、ハサミが切れなくなることがありますのでご注意下さい。

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出来上がった成型品の表面が上の写真です。

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セラムコート(水性塗料)で塗装しました。 塗料の乗りは良いです。

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この写真は壁塗料が乾燥後、シリコーン型から取り出す前に発泡ウレタンを流し込んで発泡させ裏打ちしたものです。

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これは別の成型品の塗装例です。 やはりセラムコートを使用しています。

以下の写真は ジオラマに組み込んだ使用例です。
先に岩の表面を塗装して必要な部分を切り出し、組み合わせて発泡スチロールのベースに接着します。 繋ぎ目を石粉粘土や砂で埋めて、乾燥後小石やカラーパウダーを撒いて仕上げました。
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大きな樹木を作る

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完成写真を先に載せますが、この樹の高さは約22cm ですので縮尺87分の1とすると、
実物は 約19mの高さになります。 aim1a_4402
近くのスポーツ公園駐車場の大きな木を参考写真として追加しました。 2011. 05. 04

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これは木の根の部分の参考写真です。

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このプラ製の幹は、樹木製作キットに入っていたものです。
完成写真の左側のものは(A)のみ、右側のものは(A)と(B)を組み合わせたもので、(a)のクサビ状の部分に(b)のV溝をはめて接着します。
接着には エポキシ接着剤を使用しました。
(C)はこの樹木のベースとなる部分で、地面に露出した太い根を表現しています。

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接合部分の段差や凹みをパテで埋めます。
このパテは壁面補修材の ビスパテ を使用しました。 ペーパーもかけやすいし、プラスチック表面への接着性も良いです。

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パテが乾燥しましたら、 木の肌色セラムコートを塗り、細目の砂をかけて塗料と一緒に固めてしまいます。
小枝部分は捩ったり曲げたりして形を整え、必要ならカットしておきます。
ファイン リーフ フォーリッジはすでに小枝が付いていますので、このプラ製の小枝は多すぎます。 今回は4割位カットしました。

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次に枝葉をつけますがここでは ファイン リーフ フォーリッジ F1133 オリーブグリーンを使用しました。
以前の記事 【樹木を作る】 では、プラ製の幹に枝葉を付ける場合、瞬間接着剤を使用していましたが 今回は上の写真右の Hob-e-Tac というウッドランドシーニック社の接着剤を使いました。
これは水性、白色なので木工ボンドに似ていますが、かなりベトベト感がありますので、小さなものでしたらその場で保持してくれます。
大きなものの場合は、少し広めに接着面積を取れば良いと思います。

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上から下に向かって少しずつ枝葉を接着して、こんな感じになりました。

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接着剤が乾燥しましたら ハサミの先で切り分けたり、V字カットで塊部分をほぐしたりして形を整えます。

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最後に ホルベインの フィキサチフ を吹付けてフォーリッジを固め、完成です。

架線(20) ベースと背景を付けて完成

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ディスプレー本体とアクリルカバーを乗せるベース板をつくります。
まず上から 被せるアクリル板の実寸を測定し、それより+2mm位大きめの板を切り出します。 この場合は418x140mmになりました。
厚さは13mmを使用し周囲を幅10mm位で黒色に塗装しておきます。 材質はファルカタ材を使いましたが、 ラワン合板でも良いと思います。
外周に5x20mmの平角チーク材を接着しました。

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接着剤乾燥後ペーパーをかけ 水性ニス(オールナット)で塗装します。

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足パッドなどを付けるときは、ジオラマ本体を取り付けた後では 大変ですので先に付けておきます。
ここでは こるくくらぶ の コルクペットNO.6 (径20mmxt2)を使用しました。

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Photo by (c)Tomo.Yun  http://www.yunphoto.net

背景は写真を白黒で出力し、ミューズボードにスプレーのり で貼って、必要な大きさに切り出し、アクリルカバーの内側に両面テープで貼りました。
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車両も   地面・背景のなかに入れてあげると、模型としての味が出てくるように思います。
特にこの電気機関車は、架線走行テスト用に製作したもので、スケールモデルではありませんが、どこかに実機が走っているように私には思えるのです。

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これで架線のジオラマステージは完成です。 長い間お読みいただきありがとうございました。

架線(19) 架線柱と架線の取付け

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左右側面アクリル板の穴を黒の塗料で塗っておきます。
上の穴(A)は下の写真のように、黒染め平ワッシャを挟んで、ベースから浮かせて止め、下の穴(B)はそのまま木ネジで止めます。

こうすることで(B)の木ネジの締め加減で、側面アクリル板の傾きを調整します。
上のトロリー線の穴に糸を渡し、片側に輪ゴムを着けておき、架線柱を立てる時の目安にします。

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張った糸を目安にして、架線柱のフックを合せて取付けますが、接着剤が乾くまで爪楊枝(C)を楔に使って固定しておきましょう。

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柱が固定されましたら、中央の架線両側にコイルバネを取付けリングに吊り下げます。

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左側の架線を取付け、アクリル板の外側を抜け止のクリップで止めます。

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片側ずつトロリー線を曲げてセットしますが、コイルバネの圧縮目安は、長さ10mmを6mm位まで圧縮する位が良いと思います。
(c)部分は最初から90度に折り曲げず、45度曲げぐらいで調整してOKでしたら、直角に曲げて短く切断しておきます。
(b) 部分はアクリルに面一 に、ニッパーで切断しておきましょう。

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架線取付け作業中ステーが柱から抜けてしまいましたので、帯板(D)を柱に巻いてハンダ付けしました。
柱を真鍮パイプにして、全てハンダ付けで組み立てた方が良いかもしれません。

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こんな感じに架線が取付けられましたので早速機関車を置いて見ました。
あとはアクリルカバーを乗せる化粧ベースと背景を付けて完成です。

架線(18) もう一つの架線

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架線(3)架線本体 の記事での製作方法は、下の写真のように燐青銅線 径0.5mm を直角に付き合わせてハンダ付けする方法を取りましたが、ハンダの量が少ないと外れやすいことがあります。
そこでもう一つ別な方法で作って見ますが、ハンダ付けした架線は、上の写真のような寸法で、両側にU字型のフックを付けておきます。

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前回の方法

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今回の方法は線を潰して平らな部分を作り、ハンダを盛り上げなくても強度が保てるというものです。
前回はピンと消しゴムで線を押さえましたが、今回は線が回転してしまうとまずいので、テープを貼ってみました。

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線を潰す方法は、金敷の上にリン青銅線を置き不要になったドリルの刃の部分をテープで巻いたものでおさえ、ドリルの上からハンマーで叩きます。
ドリル径は4mmを使用しました。

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こんな感じに潰れますので、中央をニッパーで切断して両側をそれぞれ使用します。

架線(17) 左右側面板

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この展示台に使用する架線は、スプリングで張力を与えてパンタグラフの押し上げ力を支えながら、直線性を保つ構造です。

したがって 架線の両端は線路の左右側面に取り付けた側面板で支えますが、この板にかぶせるように透明アクリル板を曲げて取り付けますので、まずコの字型に曲げるための寸法を決めます。

ベース端面をクレパスで写し取った絵と、架線柱と機関車の関係図を組み合わせて白ボール紙などに貼り、アクリルカバーの絵を描いてみます。
私は説明のためにこのような絵を描いていますが、ご自分で製作されるときは簡単な外形輪郭線などで十分だと思います。

幅は内寸法でベース+2~3mm 高さは自由に決めて下さい。
先に絵を描いてから寸法を記入しましたので、切りの良い寸法ではありませんが これでコの字型カバーを作ります。

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材料は透明アクリル板 厚さ3mmを使いました。
作業中 スリキズを付けないように保護紙を付けたままにしておきます。

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曲げたアクリル板の側面を図の上に立て、内側をサインペンで写し取ります。(赤線)
このマーク線をカッターナイフで切り抜き 上の写真の曲げたアクリル側面部分に合わせてみます。
うまく合えばOKですが右側と左側が違うことがありますので 注意が必要です。
(a)穴4ヶ所はベース側面に止めるための木ネジ用の穴位置、(b)角穴はレール位置を確認するための穴です。

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切り抜いた型紙をもとに 透明アクリル板を切断して取り付け穴を明けます。

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透明アクリル板をベース側面に木ネジで止め、上の写真のような型紙を作って 架線を止める径1.5mmの穴を2ヶ所明けました。

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こんな感じになりました。 ドリルで穴加工したところは白くなりますので、木ネジを外して穴内側を黒の塗料で塗っておくと目立たなくなります。

架線(16) 地面の表面

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地面の材料として 今回はオガ屑系のカラーパウダーを使わないで、上のスポンジパウダー4種で作ってみようと思います。
(1)・・・ターフ 若草色 T45
(2)・・・ターフ 黒土色 T41
(3)・・・コースターフ 明緑色 T63
(4)・・・コースターフ 緑色 T64

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地面の下地部分は黄色系の砂部分と粘土の地肌部分と石膏表面の部分がありますが、これらをカラーパウダーを撒いて下地が見えなくなるまでカバーするには大変です。
そこで塗装とパウダー撒きをミックスして地面の表面を作ります。 塗料は全てセラムコートを使用しました。
まず始めに岩の表面を アンティークホワイト#2001 と ストームグレイ#2542 を混ぜて塗り、これが乾きましたら表面にウエザリング塗装をして岩らしく仕上げます。

次に草地部分に ダークフォレストグリーン#2096  を薄めずに塗り、上から  (1) ターフ 若草色 T45 を撒いて 乾かし接着します。 幅5~6cm位ずつ進めましょう。
接着していないターフは乾燥後、筆などで払い落します。

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その次に土部分として ウォールナット#2024 を塗り (2) ターフ 黒土色 T41 を撒きます。
地面を作る順序として土色を先に撒いた方が良いように思いますが、後からの方が撒く量が少なくてすみます。
ここで全体に木工ボンド水溶液をかけて乾燥させて下さい。

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次に芽吹いた若草のように (3) コースターフ 明緑色 T63 をパラパラ撒いて行きますが、ところどころ下地が透けて見えるところを作った方が 良い感じになります。

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後は雰囲気をみながら (4) コースターフ 緑色 T64 を撒いて、全体に木工ボンド水溶液で固定します。

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最後に麻縄をほどいて作った草を植えて、地面の完成です。

架線(15) 地面の断面補強

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ベースの外周(地面の断面)にペーパーをかけます。

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不織布を輪郭より5~10mm位大きめに切り、少しの水で薄めた木工ボンドで貼ります。 下部は10mm位はみ出させ裏側に折り曲げて貼り乾燥させて下さい。

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乾いた不織布の上からもう一度木工ボンドを塗って乾かします。

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木工ボンドが乾きますと不織布が硬くなりますので、カッターナイフで楽に切ることが出来ます。
あまり深く刃を差込むと曲線部分が操作しにくいので、刃先が裏側に1~2mm出る位が良いです。

この側面部分の処理ですが、今回のようにベニヤ板などを使った場合、下地処理をして直接塗装でも良いと思います。
不織布を貼るのは私の好みで、細かな凹凸が軟らかい質感を出してくれます。

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全体にサンドペーパーをかけ、突起などを軽く落しておきましょう。

架線(14) 地面の下地(その4)

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押し縁の角材を当て細釘を 打って側板を接着します。

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接着剤が乾燥しましたら 押し縁を外し、地形と側板のスキマを粘土で埋めて下さい。

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(a)の部分は石膏の岩を取り付けたときに出来た穴ですのでここは埋めておきます。
(b)の凹みはシンナーで発泡スチロールを溶かして作った部分です。 ここは周囲を草(カラーパウダーやスポンジ粉)で覆ったとき、奥行感を表現出来ますので、埋めないで残しておきます。

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こんな感じで地面の下地が完成です。

架線(13) 地面の下地(その3)

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線路の左右側面に貼る板の型紙を作りましょう。
方眼工作用紙という、子供たちが図工などで使う白ボール紙に枕木上面までの寸法や線路脇の道の高さ、バラストの幅を測って記入し作図しますが、この紙は方眼紙でなくても 少し厚手の紙でしたら良いと思います。
線路周りは測った寸法で作図し、その他の部分は少し大きめにカットしておきます。

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線路を基準にして型紙をピンや画鋲で止め、地面の輪郭線(a)をマークして切断し型紙にします。
(b)は側板にハミ出た砂と木工ボンドの固まったものですが、このままサンドペーパーを掛けるのは硬くて大変なので、少し水で湿らせて軟らかくしてからヘラなどで取り除いて下さい。

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今回は側板にシナ合板の2mm厚を使用しました。 型紙を乗せて輪郭をマークしてカッターナイフで切断します。
直線部分は厚みのある定規などを当てて何度か往復しながら少しずつ深くカットしてゆきます。
曲線部分に関しては直線で大まかに切断し、細部を細かく押し切りしながら形を作ってゆくとやりやすいです。

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側板を貼る前に コピー用紙などを画鋲で止め色鉛筆やクレパスなどで写して、骨組みの位置や板の厚さなどを記録しておきます。